資産運用方法の解説 ②国債とは ~個人向け・金利などについて解説~

安全性が高い日本国発行の債券

資産運用方法には「国債」というものがあります。

国債とは、国が発行する債券のことで、元本保証や利息の支払いは日本国政府がおこなっています。

ですので、国債は銀行や証券会社で購入できますが、仮に購入先である銀行や証券会社が破綻したとしても、保証しているのは日本国なので債権は100%保護されるのです。

また、個人向け国債なら1万円単位と少額から始めることもできるという特徴もあり、その安全性の高さやメリットの面から考えても、資産運用が初めてという方にも取り組みやすい商品です。

ただ、国債の中には個人向け国債や利付国債などいくつかの種類があり、それぞれに特徴を持っています。

ですので、国債で資産運用を検討する場合は、ご自分のライフプランに合ったより良い商品を選択するためにも、金融機関などで専門の方に相談されると良いでしょう。

個人向け国債とは?

個人向け国債とは何か?というと、これは個人の投資家しか購入できない国債のことです。

つまり、会社や団体などが購入することはできない債券となっています。そもそも、国債とは何のことを言うのでしょうか。

これは正式には「国庫債券」と呼ばれ、日本が発行している債券のことをいいます。

債権とは、わかりやすく説明すると借金のことで、日本は国債を発券し、それを投資家に購入してもらうことによりお金を借りている形です。

国によって発行された債券は証券会社銀行、保証会社などによって買い取られ、個人の投資家はこういった証券会社などを通して購入します。

簡単にいえば、「債券を購入する=国にお金を貸している」状態になるわけです。

すると、国からは利息が支払われます。

これが国債に投資をするメリットです。

ちなみに、平成15年1月から国債はペーパレス化されることになったので、国債を購入したからといってそれに関する紙としての債券は発行されません。

紙としての債券があると万が一なくした時に大変ですが、現在は金融機関で口座上の表示によって管理される形になっているので安心です。

国債は流通している数が多いだけでなく、債券の中では最も信頼性と安全性が高いとされています。

個人向け国債の場合、毎月発行と募集がされており、詳細については財務省のホームページのほか、銀行や証券会社のホームページから募集内容や発行日に関することが確認できるので、興味のある方はチェックしてみるのもいいでしょう。

国債の種類

国債は債権ということもあり、償還期間があります。

満期を迎えた国債については元金を返還しなければなりません(償還)

そして、この期間がどれくらいなのか?によって国債の種類が分類されるのです。

満期の違いによる種類分類

  • 短期国債…1年や6か月といった償還期間が1年以内の国債
  • 中期国債…償還期間が2~4年の国債
  • 長期国債…償還期間が5~10年の国債
  • 超長期国債…償還期間が10年よりも長期の国債

長期国債の場合は5年~10年のものを指すのですが、一般的には10年満期を指すのが普通だと思っておきましょう。

国債の中では10年満期のものが最も基本となっており、経済の指標としても活用されるものです。

また、超長期国債はそれほど一般的ではないのですが、中には40年などのかなりの長期が設定されている国債もあります。

利子の支払方法や満期時の取り扱いによる種類分類

国債は半年ごとに利子が支払われます。

ただ、どのように支払われるのかは各国債によって異なり、この違いによっても分類があるのです。

  • 固定利付型…半年に1回の支払い
  • 変動利付型…半年に1回支払われる利子額が変動
  • 個人向け国債…変動10年、固定3年、固定5年金利

固定利付型には満期が2年と5年の中期国債のほか、10年、20年、30年、40年といった長期の種類もあります。

変動利付型については満期は15年のみです。

個人向け国債のメリット

少額から運用が可能

一般的な通常の利付国債の場合、購入は50,000円~しかできません。

しかし、個人向け国債の場合はできるだけ個人の方が購入しやすいように工夫がされており、10,000円単位で購入ができるのです。

上限は定められていないため、個人の購入しやすい金額が設定できるのは嬉しいところです。

できるだけ安全な資産運用方法として定期預金も挙げられますが、定期預金といえばかなりの高額を預けておかなければなかなか増えません。

しかし、国債都市の場合は定期預金などと同じ運用期間で金利を見てみても高めになっているいます。

安全性の高さ

国債ということもあり、政府によって元本や利息が保証されている安全性の高さも非常に大きな魅力です。

後ほど詳しくご紹介しますが、安全性の高い商品ということで国債を選んでいる方もたくさんいます。

個人向け国債のデメリット

安全性が高いのが魅力の個人向け国債ではありますが、銀行預金のように預金保険制度の対象にはなりません

この点は注意しておきましょう。ほかにも次のようなデメリットがあります。

満期前の売却によるペナルティー

注意点として理解しておきたいのが、一般的な国債の場合は満期が来る前にも売却が可能なのに対し、個人向け国債の場合は発行から1年以上経過していなければ一部でも換金することはできません。

もし、この期間中に解約をした場合には、過去2回分の金利がペナルティーとして差し引かれることになります。

基本的に個人向け国債を購入した場合、償還まで保有するのが前提だといえるでしょう。

短期間で換金をした場合には資産運用の意味がなくなるだけでなく、ただ損をする結果になってしまいます。

金利の低さ

株式投資などに比べると確かに少ない資金で始められる方法ではありますが、金利自体が高いわけではありません。

そのため、国債投資だけで大幅に資産を増やして行こうと考えるのはなかなか難しいといえます。

高い利回りを期待するのであれば、どうしても株式投資や信託投資、外貨投資といったものについても検討する必要が出てくるはずです。

安全性は高いけれど、大きなリターンはほぼ期待できないものだと思っておきましょう。

リスクがゼロではない

国債投資は非常に安全性の高い商品として人気がありますが、万が一、日本が破産してしまった場合には円としての価値が失われることになります。

この問題はほとんど考える必要がないことともいえますが、そのリスクがゼロではないことについては押さえておきましょう。

仮に日本が破綻した場合には元本が保証されないことになってしまいます。

しかし、言い換えれば日本が破綻しない限り元本が保証されるわけです。

国債の金利について

国債の大きな魅力は安全性。反対に、残念なポイントともいえるのが低金利だということです。

しかし、安全にお金を運用したいと思っている方にとっては低金利のデメリットよりも安全性の高さは見逃せないポイントになるかと思います。

国債は将来の金利上昇にも強い商品と言われていますので、将来的に金利が上昇することを考えると選択しておくべきなのは変動金利型だといえるでしょう。

例えば、100万円分の個人向け国債を購入したとします。

金利が0.05%とした場合、1年間で受け取れる金利は500円ですね。

ここから税金を引くと398円になります。

ですが、変動10年の金利を選択しておけば、将来的に市場の金利が上昇すると同時に金利が上がるわけです。

上がった場合ではなく、下がった場合はどうなるのか?についても気になるところではありますが、この場合でも個人向け国債では金利の下限が0.05%に決められているため、変動10年の金利は下がらずに済みます。

このようなケースで固定5年、3年を選択していた場合には金利上昇では儲け損となるので注意しておきましょう。

ただ、ここでは中途換金に関するペナルティーの問題もよく考えておかなければなりません。

金利が高いときに変動10年型の換金をした場合、差し引かれる金額は高くなってしまうため、数年後にお金を使う予定があるのであればそれに沿った期間の国債を検討していく必要があるでしょう。

将来的にどうなるかよくわからない…ということであれば、変動10年ではなく、3年、5年の国債も選択肢に上がります。

また、購入方法は1つだけではありません。

変動10年の他に、固定5年や3年も併せて購入している方もいます。

将来的に金利が大きく変わり、見通しが外れる可能性について考えた際にはこのようにリスクを分散させることについても検討しておきたいですね。

国債の金利情報について

現在、国債の金利がどのようになっているのかについては財務省のホームページ上から確認ができます。

全体的にみても高い金利とはいえません。

低水準となっているのですが、今後、景気が回復することにより国債の利上げも期待できるでしょう。

【参照】国債窓口トップページ : 財務省http://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/index.html

【参照】国債金利情報 : 財務省http://www.mof.go.jp/jgbs/reference/interest_rate/

国債の信用度について

国債は国が管理しているものということもあり、非常に信用度は高いです。

日本が金利や元本を約束している債券でもあるので、債務不履行になるようなことは99%に近い確率でないといえるでしょう。

しかし、100%安心とはいえません。

実際に、外国で言うとアルゼンチンが債務不履行になったニュースをご存知の方もいるかと思いますが、金融の分野ではデフォルトとも呼ばれますが、世界的に見るとこういった事態に陥った国があるのも事実です。

日本の場合、具体的にどのような立場にいるのでしょうか。

一つの判断方法として、世界の格付会社が公表しているデータが参考になります。

格付会社の中でも特に有名なのがムーディーズ、S&P、フィッチの3社です。

この3社からどのような格付をされているのか?をチェックすれば、現在の日本が安全かどうかを判断できるます。

ムーディーズの場合はAaa~A、Baa~B、Caa~C、と評価がわかれており、S&P・フィッチの場合はAAA~A、BBB~B、CCC~Cのように分類されます。

これらに更に+、-を付加することによって3段階に細分化しています。

日本の場合は2017年12月1日の時点でムーディーズがA1、S&PがA+、フィッチがAといった評価をしています。

Aは信用度が極端に高いとは言えないものの、信用力はあるといった分類です。

破綻する可能性は極めて低いといった評価にあたります。

これは、今日・明日はとりあえず大丈夫といったデータではなく、中期、長期的にみた話となっているので、世界的に見ても日本の破綻リスクは低いと判断されていることになります。

よく、ニュースなどで日本の債務が増えているといった話を聞くことがあり、債券の購入といった形で日本にお金を貸すことになれば危険なのでは…と心配に思ってしまう方もいるかもしれませんが、世界的に見てこのような評価がされているのが事実です。

世界的にみると特に評価が高いのはドイツやルクセンブルク、オランダ、スイス、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、カナダ、シンガポール、アメリカなどです。

一方で、財政破綻が騒がれているギリシャの場合、ムーディーズがCaa2、S&PがB-、フィッチもB-などの格付を示しています。

気になっている方はムーディーズ、S&P、フィッチが発表している格付の情報などもチェックしてみるもいいと思います。

個人向け国債の手数料について

国債を購入する際に手数料について気にしている方も多いのではないでしょうか。

しかし、債券の売買を行った場合、手数料がかかることはないのです。

ここで気になるのが、それならば金融機関はどのようにして儲けているのか?ということですよね。

多くの商品では手数料を取っているのに国債だけ取られないなんて怪しい…と考える方もいるかもしれませんが、実はもともと手数料を上乗せした価格で販売しているのです。

つまり、手数料が発生していないわけではなく、その分は最初から組み込まれているのであえて別途知らされていないというのが正しいと言えるでしょう。

国債購入時の注意点

国債を購入する際には気を付けておかなければならないことがあります。

それは、それぞれ購入単位が決まっているということ。

また、購入する際には証券会社、金融機関、銀行、ゆうちょ銀行などが選択できますが、取り扱っている国債の種類はそれぞれ異なるので気を付けておきましょう。

近年はインターネット上で購入する方も増えてきました。

個人向け国債の場合は各社で様々なキャンペーンを行っているので、そういったものも活用しながら最適なものを選んでみるのがいいと思います。

もう一つ気を付けておかなければならないのが、売り場に個人向け国債の購入に関して相談に行ったとしても、他の商品を勧められる可能性があるということです。

例えば、投資信託などを勧められるケースが多々あります。

これは、販売金融機関が得られる手数料の違いによるものです。

個人向け国債を売るのに比べると売れ筋の投資信託を売ったほうが販売手数料を稼げるため、売り手にとって好条件の商品を勧めてくるところもあります。

その際には巧みな話術でいかにその商品がお得かを説明されるので、納得してその場で個人向け国債の購入から他の投資信託などに切り替える方もいるようです。

売り手側の話をすべて鵜呑みにしてしまうのではなく、個人向け国債への投資でしっかり話を聞いてくるところを選びましょう。

国債で得られるリターンはどの程度か

国債で資産運用をおこなう場合、投資に対する金利がリターン分となります。

こちらは定期預金と同じく、運用期間が長い方が加算されていきますので、利益が増えていきます。

現在の超低金利状態では多くの利益は望めませんが、同じ運用期間の定期預金よりは少し高めの利率が付いているようです。

日本国が投資先となっていますので、元本保証が確かなことが大きなメリットですが、資産を増やすという目的には適さない商品と言えます。

国債で資産運用するリスクを考える

日本国が投資先で元本の安全性が高い国債ですが、低金利状態の現在ではリターンが期待できないというのがリスクの一つとされています。

また、世界経済の中で日本円の信用が下がることで、金利が下がるリスクが考えられます。

そのタイミングで満期前の国債を現金化しようとすると、「売却損」が発生する危険性があるのです。

国債の種類によっては満期前であっても解約ができるものもあり、その場合は変動のリスクは受けないそうです。

さいごに

以上が、国債についての解説です。

その他の投資について勉強した方はこちらを参考にしてください。